皮膚に化学薬品を塗り、角質の表面をやわらかくして剥がすことによって皮膚の新陳代謝を促す治療です。

にきびやくすみ、毛穴の開き、キメの乱れといったさまざまな肌のトラブルを改善する治療です。

健康な肌は通常４～6週間ほどで入れ替わります(ターンオーバー)。ケミカルピーリングにより、メラニン色素が沈着した角質や毛穴をふさいでいる角質を取り除くことで肌のトーンアップしたり、肌表面を均一化することで滑らかになります。

一般的に使用される薬剤例として、グリコール酸や乳酸、リンゴ酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸などがあり、疾患や状態により使用されています。日本人を含め褐色肌のアジア人は、浅いびらんや僅かな炎症で色素沈着を伴うことがあるため、浅い層のピーリングが主流です。古い角質を除去することで、肌の感触がよくなるだけではなく、肌のターンオーバーを活性化させることでメラニンを含む基底細胞が減り、くすみの軽減はもちろん肌のトーンアップにもつながります。また、肌の結合が改善されることではりがでて、小じわの軽減にもつながります。

• にきび(尋常性ざ瘡)
  毛穴付近の過角化や皮脂の分泌増加により発症します。原因は、ホルモンバランスの乱れや食事の欧米化、睡眠不足、ストレス、不適切なスキンケア、過度な紫外線、便秘などいわれています。にきびは、炎症を起こすことで痛みや熱感はもちろん、炎症が持続したり、繰り返すことで、色素沈着を起こし、皮膚が陥凹してしまうことがあります。そのため、炎症が強くなる前にケミカルピーリングを行うことで色素沈着や皮膚の陥凹を予防することができます。

• 小じわ・肌のごわつき
  小じわの代表例は目じりのしわです。皮膚の浅い溝(皮溝)が乱れることによりきめ細かわが失われ、しわや皮膚の感触が悪くなります。白人種であれば、大じわに対して深いピーリングを行うことができますが、アジア人種は安全性のため、浅いピーリングに留めております。それでも、ピーリングを行うことで皮溝が浅くなり、皮膚の均一化されることできめ細かい肌を目指せます。

• しみ
  しみとは、日光性色素斑(老人性色素斑)、肝斑、雀卵斑、炎症後色素沈着などに相当します。顔の色素斑は、日焼け止めを含むスキンケアにより増悪を予防することが大切です。しみの種類や程度によっても効果に個人差はありますが、メラニンの排出が促進し、新しい皮膚に置き換わることで肌のトーンアップときめの改善が見られます。
  尚、「そばかす」のような遺伝的な病気や、「肝斑」といった紫外線や女性ホルモンで悪化する病気に対しては、診断や治療は容易ではありません。また、「しみ」は、悪性度の高い皮膚癌との診断がまぎらわしい場合もあり、安易な自己診断は厳禁です。まず、皮膚科専門医にご相談ください。

• 毛穴の開き
  毛穴の開きは、いくつかの原因があります。まず、角栓といわれる古い角質や過剰な皮脂が毛穴の中でかたまりに詰まることで毛穴が目立つことがあります。角栓に排出されるはずの皮脂や古い角質、ほこりがまとわりつくことで徐々に大きくなり、場合によっては皮脂が酸化することで黒ずんだりして、毛穴を押し広げて目立っていきます。また、産毛が抜けずに毛穴に詰まることで黒く見えることもあります。この産毛に角質や皮脂がまとわりつくことで毛穴が目立ちます。
  ピーリングにより新陳代謝の悪くなった角質を除去しながら、毛穴の汚れを浮かせます。繰り返し古い角質を除去することで、肌の再生を促し、肌のハリが徐々に改善することで毛穴が小さくなり目立ちにくくなります。ごしごし肌に負担のかかる洗顔や高頻度の毛穴パックなど間違ったホームケアによりへ穴がさらに目立つ悪循環に至るケースがあります。個人差はありますが広がった毛穴は小さくなるには時間がかかります。大きくなりすぎた毛穴は、皮膚科専門医にご相談ください。

• STEP 1「予約」
  当院では、完全予約制となりますので、まず電話での予約をお願いいたします。
  施術前後のカウンセリングや洗顔、メイク含めて時間には余裕をもってお越しください。
  カウンセリング料と施術料は、別途記載しておりますのでご確認ください。

• STEP 2「診察」
  ケミカルピーリングをご理解し十分ご納得いただけるよう、カウンセリング中、気になる点は医師にお伝えください。また、今後の方針などを医師とよくご相談の上、ご不明な点は積極的にお尋ねください。施術後の自宅でのケアや日常、心がけることなどアフターケアのこともお尋ねください。

【施術をお控えいただく方】
・皮膚の感染症(単純ヘルペス、とびひ等)のある方
・日光過敏症の方
・敏感肌・強い乾燥肌の方
・皮膚の損傷や炎症がある方(皮膚炎、日焼け直後、脱毛直後、剃毛直後等)
・施術直後に日焼けをするような行動をとられる方
・妊娠の可能性がある、または妊娠中や授乳中の方
・アレルギー体質の方
・創傷治癒に障害のある方
・がんまたはがんの疑いのある方
・美容施術を1か月以内にされている・する方
・予防接種やワクチン接種を前後1週間以内行った・行う方
・美肌化粧品等(剥離系化粧品：ゼオスキンや医療機関で処方されたレチノールやスクラブ洗顔など)を1週間以内に使用している方

• STEP 3「施術」
  施術前に洗顔をしていただき、施術経過を記録するためにお顔の写真を撮影させていただきます。お化粧をきれいに落とした状態で、ピーリング剤(グリコール酸やサリチル酸など)をお顔全体に塗布し数分間放置します。その後、冷水でピーリング剤を洗い流し、イオン導入にて美容成分を肌に浸透させていきます。個人差はありますが、施術中に痛みやかゆみを認めることがあります。

【施術の概要】

施術時間：20～30分程度(＋診察15分程)
痛み：ぴりぴり・ちりちりとした刺激やむずがゆさがあります。
ダウンタイム：ほとんどなし
メイク：当日から可能
副作用：発赤、かゆみ、痛み、色素沈着、乾燥、熱感
注意事項：角質除去しておりますので施術直後から日焼け対策が必要です。

※痛みやダウンタイム、効果は個人差があります。
※施術前に洗顔をしていただきますので、お早めに来院ください。
※当日は施術がスムーズに行うために、首周りを覆うような服装は避けてください。

• STEP ４「施術後」
  施術後は特別注意をすることはありません。すぐにメイクができます。
  メイクをしないでお帰りになる方も日焼け止めは必ず塗ってお帰りください。
  直後は稀に副作用が出ることがありますが、時間経過で治まることがほとんどです。
  副作用を疑う場合は、温めず、クーリングをしてください。

• STEP ５「アフターケア」
  施術当日にシャワーや入浴を行って構いません。
  角質を除去しており、肌から水分が失われやすい状態です、保湿が足りないと皮脂分泌量が増えてしまいます。しっかりと保湿を行ってください。稀に副作用が現れることがありますので、施術後数日経過してもお肌の状態が悪い場合、医療機関に直接お問い合わせください。
  ・月に１回、施術することをおすすめいたします(にきびの炎症が強い方は2～４週間毎)。
  ・1回の施術でトーンアップや化粧の李の良さを感じる方もおりますが、効果に個人差があります。
  　複数回繰り返していただくことをおすすめいたします。
  ・レーザー治療やIPL光治療、ピーリングなどと組み合わせることで相乗効果が得られます。