本邦でのインフルエンザウイルスの流行は、毎年11月下旬から12月上旬ごろから始まり、翌年5月頃まで続きます。
2025年の季節性インフルエンザウイルスの流行は昨年より早まっております。インフルエンザと風邪では、原因ウイルスもしくは細菌の種類が異なります。
通常の風邪は、さまざまなウイルスや細菌が原因となりますが、インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因で発症します。
〇症状
38度以上の発熱、筋肉痛、関節痛、頭痛、全身倦怠感といった全身症状が急に出現し、症状が約5日間続きます。
〇合併症
重症化すると、幼児では『インフルエンザ脳症』、基礎疾患のある人や高齢者では『二次性細菌性肺炎』などの合併症を発症する可能性があります。
人の往来や空気の乾燥でどうしても感染しやすい環境となりますので、日ごろからの手洗いやうがい、かぜ症状があればマスクを装着するなど、日ごろの感染予防対策が大事になります。しかし、完全に防げないことが事実です。少しでも、 “発症を抑える”“重症化を防ぐ”ために、インフルエンザ感染予防ワクチン接種が推奨されています。
〇効果持続期間
予防接種後2週間後~5か月ほど予防効果が続くと考えられています。
〇2回接種について
生後6ヵ月~13歳未満は2回予防接種が必要です。理由としては1回の予防接種では、免疫の獲得が効果不十分のためです。13歳以上の方でも、基礎疾患のある方や病気で免疫力が低下している方は、医師の判断で2回予防接種をすする可能性があります。予防接種の間隔は原則として、13歳未満は2~4週間、13歳以上は1~4週間となります。
ただし、1回目と2回目の間隔をあけた方が、ワクチンの効果をより高められます。
当院では、ウイルス感染予防接種は予約制となりますので、事前にご連絡宜しくお願い致します。
<インフルエンザワクチン>
月曜日~土曜日:受付時間 9:00~11:30、15:00~17:00
※当院では、基本皮下注射での予防接種となります。
※2歳~19歳未満が対象となる鼻から1回のみの予防接種接種である経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト🄬)
も少数ではありますが取り寄せております。
フルミスト🄬 料金:9,000円
ただし、自治体により予防接種費用助成金が異なりますのでご確認ください。
ご理解の上予防接種となります。宜しくお願い致します。
インフルエンザワクチンと合わせて、コロナワクチン接種も開始となりました。
新型コロナウイルスワクチンに関しても、“発症を抑える”“重症化を防ぐ”ために推奨されています。
今年度のワクチンはオミクロン株JN.1系統の『オミクロンLP.8.1株』『オミクロン株XEC』対応の製品となります。
自治体にもよりますが、
①
65歳以上
②
60~64歳で心臓、腎臓、呼吸器の機能に障害があり身の回りの生活を極度に制限される方
③
60~64歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害があり日常生活がほとんど不可能な方
が、ワクチン接種対象者となります。
昨年度の秋冬はオミクロン株LP.8.1系やオミクロン株XEC系が流行しておりましたが、今年の夏からニンバス株NB.1.8.1が流行し始めました。
ニンバス株NB.1.8.1.はオミクロン株JN.1系からの変異株であり、XEC株やLP.8.1 と同等のワクチン感受性があります。
コロナウイルスのオミクロン株は短かい期間で変異し、その度に免疫を回避すると報告されています。
対応ワクチンを接種することで、新型コロナウイルス感染症に伴う入院(重症化)を約40~70%予防できたと国内外で報告が上がっております。
また、心血管疾患や呼吸器疾患、認知機能への影響を予防する効果も一部報告が上がっております。
新型コロナウイルスワクチンは、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンが医師の判断のもと同時摂取できます。
<コロナウイルスワクチン>要予約
月曜日~土曜日:受付時間 9:00~11:30、15:00~17:00
※65歳以上の方は、自己負担が6000円となります。
当院ではファイザー製(コミナティ®)、モデルナ・ジャパン製(スパイクバックス®)、第一三共製(ダイチロナ®)を取り扱っております。
予防接種希望者数や基礎疾患、アレルギー、在庫数によりどちらの製剤投与をするかは医師が判断いたします。ご理解のほど宜しくお願いいたします。